ゴム風船の原材料はなに?環境に優しい?バルーンメーカーが徹底解説


NEWS

ゴム風船の原材料はなに?環境に優しい?バルーンメーカーが徹底解説 | エスエージーバルーンズ|SPツールや販促ツールなら

ゴム風船の原材料はなに?環境に優しい?バルーンメーカーが徹底解説

2025/10/14

材料 ラテックスバルーン

ゴム風船は昔から愛されている人気アイテムですが、「どのような材料で作られているの?」と疑問に思ったことはありませんか?

 

このコラムでは、ゴム風船の原材料や製造方法、さらにゴム風船に関するさまざまなご質問について、バルーンメーカーが解説します。

ゴム風船の材料は「天然のラテックス(ゴムの木の樹液)」

ゴム風船は、ゴムの木から採取される乳白色の樹液「ラテックス(天然ゴム)」を材料として作られています。

材料 ゴムの木

ラテックスは伸び縮みする性質があり、風船以外にも、ゴム手袋や輪ゴム、医療器具など収縮性や柔らかさが求められる製品の材料として使われています。
私たちの暮らしの中でよく使われている、身近な材料といえるでしょう。

 

ここではゴム風船の材料であるラテックスの性質や、ラテックス以外の材料「合成ゴム」について解説します。

原材料のラテックスとはどんな素材?

ラテックスとは、ゴムの木から得られる乳白色をした樹液のことです。

 

ゴムの木は東南アジアの温暖な地域(ベトナムやインドネシア、タイなど)で広く栽培されている植物です。

 

採取方法は、ゴムの木の表面に専用の刃物で切り込みを入れ、流れ出た樹液を器に集めるというものです。この採取方法を「タッピング」といい、集めた樹液を加工することでゴム風船の材料が作られます。

材料 原材料 ラテックス

ラテックスは以下のような性質があります。

 

  • 高い伸縮性・弾力性
  • 耐摩耗性や電気絶縁性に優れている
  • 微生物の働きによる生分解性を持つ
  • 紫外線の影響で変質しやすい

 

このような性質を活かし、ゴム手袋やタイヤ、医療機器などさまざまな製品の材料として活用されています。

原材料が合成ゴムの風船もあります

天然の材料以外にも、合成ゴムを材料とするゴム風船もあります。

 

合成ゴムとは、ラテックスに化学的な処理を施したものや、石油を原材料として作られたものを指します。天然素材よりも耐久性が高いものが多いため、工業用途でも使われており、ゴム風船ではギフトやアレンジメント用風船の材料として使われています。

 

合成ゴムは天然素材よりも耐久性が高いメリットもありますが、自然に分解されにくいため、環境への影響が懸念されます。特にヘリウムガスを使う際は、風船が空に飛んでいかないように必ずウェイト(重り)をつけるなど、自然に放流しない対策を行いましょう。

ゴム風船が与える環境への影響について

ゴム風船はバルーンリリースなどにもよく使われているため、「環境に影響はないの?」と疑問に思われる方も多いようです。

材料 バルーンリリース 環境 影響

ヘリウムガスが使われたゴム風船を、空中に飛ばすとどうなるのでしょうか。

 

ゴム風船は地上から8000mまで飛び、上空の気圧の影響を受け膨らみ、スパゲッティ状(細長い形状)に破裂して、細かく分散しながら地上へ落下します。落下したゴム風船は微生物や紫外線によって分解され、やがて土に還ります。

 

破裂したゴム風船は、粉々になった状態で広範囲に落ちるため、地上にいる私たちが目にすることはほとんどありません。
また、海洋生物への影響を心配する声もありますが、これまでに実施された調査では、ゴム風船によって命を落とした動物の事例はなかったため、現在は有害性は低いものと考えられています。

 

これらの理由から、空に放ったゴム風船が環境に与える影響は低いとされています。

 

※天然ゴムを材料とした風船の場合となります。合成ゴムの場合は自然に放出しないでください。
※天然ゴムは自然に優しい材料ではありますが、長い時間をかけて分解されます。環境に配慮し、使い終わった風船は放棄せず、責任を持って処分しましょう。

原材料から完成までどう作られている?ゴム風船の製造方法について

ゴム風船は材料から私たちがよく知っている形になるまで、どのような工程で作られているのでしょうか。ここでは簡単に、製造方法についてご紹介します。

材料 製造工程 作り方

【製造工程】

 

(1)型にラテックスをつける
フラスコのような形のガラス型(※)を液状のラテックスに漬けこみ、薄く膜をつけます。
※アルミやプラスチック製の型もあります。

 

(2)温室で乾かす

 

(3)凝固剤をつける
ラテックスだけでは固まらないため、液状の凝固剤に浸けます。

 

(4)上塗りをする
顔料(色)を混ぜたラテックスに漬けこみ、上塗りをします。下地の凝固剤の働きにより、生地に厚みが出ます。

 

(5)温室で乾かす

 

(6)2度目の上塗りを行う

 

(7)型から取り外す
機械を使って口の折り返し部分を作ります。粉をまんべんなくかけて、型から外します。
※粉はセリサイト(絹雲母)という材料が使われており、くっつき防止、また型から外しやすくするために使用します。

 

(8)余分な粉を取り除き、完成

 

生産方法には機械によるものと手作りがありますが、基本的には上記の工程で製造されています。

ゴム風船へのさまざまな疑問について【Q&A】

ここでは、よく寄せられるご質問とその回答をまとめました。

材料 ハート型

●どうして丸く膨らむの?
風船に入れた空気は、ゴムを内側から押し広げようとします。このとき、風船のどの部分にも同じ力がかかるため、均等に膨らみます。そのため、丸く膨らむのです。

 

●複雑な形の風船は作れる?
複雑な形状のゴム風船自体は作ることができますが、膨らませると丸くなってしまうため、一般的には作られていません。ただし、ハート型の風船などはあります。

 

●なぜしぼむの?
ゴム風船の生地には目には見えない穴があり、この穴から少しずつ気体が抜けていきます。ヘリウムガスは空気よりも分子の大きさが小さいため、早くしぼんでしまいます。

 

●なぜヘリウムガスを使うと浮かぶの?
これはヘリウムガスの性質によるものです。ヘリウムガスは空気よりも軽いため、風船に注入すると浮くことができます。

こちらのコラムでも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

▶ヘリウムガスを使用した風船の寿命について

 

●使い終わった後の分別は?
燃えるゴミに分別することが多いようですが、地域によって分別ルールが異なる場合があります。処分の際にはお住まいの自治体のルールをご確認ください。

ゴム風船は定番の人気アイテム!名入れ印刷のご依頼も承っています

ゴム風船は昔から人気のあるアイテムで、イベントやお祭り、ご家庭の記念パーティーやお祝いなどでよく使われています。

材料 オリジナル 印刷

とても人気のある身近なアイテムですが、その材料や製造方法についてはあまり知られていません。今回のコラムではゴム風船の原材料や製造方法、またよくあるご質問やその回答をご紹介しました。

 

当社エスエージーバルーンズではゴム風船の販売のほか、名入れ印刷のご依頼を承っております。企業名やロゴ、キャラクターなどを印刷することで、素敵なオリジナルアイテムをお作りいただけます。

ゴム風船のほか、オリジナルバルーンの製造や、当社オリジナル商品の販売なども承っております。

 

風船に関するご相談やご依頼は、以下の窓口までお気軽にお問い合わせください!

 

【お問い合わせ窓口】
TEL 03-3624-2641
受付時間 9:00~17:00(平日)
お問い合わせフォームはこちら