風船がヘリウムで浮力を持つのはなぜ?必要量や注意点も紹介


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風船がヘリウムで浮力を持つのはなぜ?必要量や注意点も紹介 | エスエージーバルーンズ|SPツールや販促ツールなら

風船がヘリウムで浮力を持つのはなぜ?必要量や注意点も紹介

2025/12/09

ヘリウム 浮力 浮く 理由

風船がヘリウムで浮力を持てるのはなぜ?

フワフワと浮いている風船を眺めていると、不思議と楽しい気持ちになる方も多いのではないでしょうか。空の中で揺れ動く風船は特別感があり、イベントなどでは定番の人気アイテムとして人気があります。

 

そんな人気の風船ですが、浮いている姿を眺めていると「なんで浮くことができるのだろう?」と疑問に思った経験を持つ方は多いのではないでしょうか。

 

今回は風船で使われるヘリウムガスの浮力の不思議について、エスエージーバルーンズがわかりやすく解説します。ぜひ、ご覧ください。

空気より軽い気体「ヘリウム」が生む浮力の仕組み

フワフワと空中に浮いている風船には「ヘリウムガス」というガスが使われています。

 

ヘリウムガスは元素の中で水素の次に軽い気体であり、無色無臭で不燃性で安全な気体であるため、風船にも使われています。

ヘリウム 浮力 使用イメージ

ヘリウムを風船に入れると浮かびあがる理由は、ヘリウムが空気よりも軽い(密度が小さい)ため、周囲の空気から「押し上げられる力(浮力)」を受けるからです。

 

空気の密度は約 1.2g/L(=1.2kg/㎥)、ヘリウムは約 0.17g/L(=0.17kg/㎥)程度と、ヘリウムのほうが大幅に軽く、この差が浮力を生みます。

 

イメージが難しい場合は、水中の浮力を思い浮かべると理解しやすいかもしれません。
水の中にストローなどで空気を送ると、ブクブクと浮かび上がります。これは水より軽い空気が上へ押し上げられているためです。ヘリウムを使った風船が浮くのも、これと同じ仕組みです。

 

逆に風船に空気を注入すると、周りの空気の密度と同じであり、風船本体の重さも加わるため、浮力を持つことはありません。

 

また、塩ビ製の風船など、生地に重さのある風船はヘリウムガスを用いたとしても、本体に重量があるため浮力は得られません。さらに小さすぎる風船は、ヘリウムガスを使用しても充分な浮力を得られないため、浮く事ができません。

人を浮かせるにはどれくらいのヘリウムが必要?

風船で空を飛ぶ…幼いころに夢見た方も多いと思います。人が風船で浮くには、どのくらいの量の風船が必要になるのでしょうか。浮力について考えてみました。

ヘリウム 浮力 人間

大人(1名)の体重を50kg、使用する風船は重さ3g、容量を10Lと仮定します。
(温度や湿度、気圧などは考慮しません。空気の密度は約1.2g/L、ヘリウムの密度は約0.17g/Lとします)

 

まず、ガスを注入した風船の重さについて考えてみましょう。
10Lのヘリウムの重さは、0.17g/L×10L=1.7gとなります。風船本体の重さは3gなので、ヘリウムガスを注入した風船の総重量は4.7gです。

 

次に浮力について考えてみます。
浮力は空気から押し上げる力を指し、その大きさは「押しのけた空気の重さ」と同じと考えられます。空気の密度は約1.2g/Lなので、体積10Lの風船が押しのける空気の重さは1.2g×10L=12gとなります。

 

押しのけた空気12gから、ヘリウムと風船(合計4.7g)の重さを差し引くと、風船1個が持ち上げられる重さは12g−4.7g=7.3gとなります。

 

風船で大人を浮かせるには、大人の体重(50kg)÷風船1個あたりの浮力(7.3g)で計算すると、約6,849個となります。かなりの数が必要になりそうですね!

 

実際には人を結ぶ糸の重さなどの条件があるため、浮かせるのは現実的ではありませんが、こうして浮力について考えてみると楽しいものです。

ヘリウムガスの安全性や注意点

ヘリウムガスは不燃性のガスであり、毒性を持たないため安全性の高い気体とされていますが、使用する際には注意したいポイントがあります。

 

それは「絶対に吸引しないこと」です。

 

風船用のヘリウムガスは高純度で、酸素が含まれていません。吸引すると酸欠となり、失神などの危険性があります。

 

変声目的で使用したい場合は、バラエティショップなどで販売されている「変声用のヘリウムガス(酸素が含まれているもの)」をお使いいただき、風船用のヘリウムガスは絶対に使わないでください。

 

また、不燃性のガスですが、加圧された状態ですので火気に近づけないように注意してください。

 

※変声目的のヘリウムガスを風船に利用しても、酸素が含まれているため浮力が得られません。風船を浮かせる目的でヘリウムガスを利用する場合には、風船専用のヘリウムガスを使用してください。

風船の浮力はどの位続く?ゴム風船とフィルムバルーンの違い

風船の浮力はどのくらい続くのか、ヘリウムガスと空気(浮力が無いタイプ)を使用した場合の寿命を表でまとめました。

 

ヘリウムガス
(浮力があるタイプ)
空気
(浮力が無いタイプ)
フィルムバルーン
(逆止弁が付属しているタイプ)
数日~1週間程度 長期間持続
ゴム風船  半日~1日程度 1週間程度

 

ゴム風船は生地に目には見えない微細な穴があり、そこから気体が自然と漏れ出る特徴があります。そのため、ヘリウムガス・空気どちらの場合でもフィルムバルーンよりも寿命は短めです。特に、ヘリウムガスは分子が小さいため、空気よりも早く萎みます。

 

一方、フィルムバルーンはゴム風船のように微細な穴はなく、逆止弁が付属しているタイプが多いため、長持ちするアイテムと言えます。空気を使った場合は長期間パンパンの姿を保ち、生地や逆止弁が劣化しなければ1年以上持つ場合もあります。

 

用途やディスプレイする期間などに応じて、最適な種類の風船や気体を選択すると良いでしょう。

風船の浮力に必要なヘリウムガスの量はどのくらい?

ヘリウムガスを使う量は、風船のパッケージなどに記載されている場合がほとんどなので、まずは商品のスペックや説明欄を確認してみてください。
(当社の場合、製品の概要欄にヘリウムガスの容量は「リットル」で表記しています)

 

ヘリウムガスの量が不足すると風船は浮力を持てませんので、記載されているヘリウムガスの容量より、少し多めに準備しておくことをおすすめします。

 

風船用のヘリウムガスはボンベタイプ、缶タイプがあります。
たくさんの量を膨らませる場合はボンベタイプ、数個程度膨らませる場合は缶タイプが便利です。(※缶タイプはゴム風船を膨らませるのに不向きです。)

 

●ボンベタイプ
ヘリウム 浮力 商品 ボンベ

●缶タイプ
ヘリウム 浮力 商品 缶

 

●ヘリウムガスを注入した状態での購入も可能です
ここまでヘリウムガスの必要量についてご説明しましたが、多くのバルーンショップはネットショップ、実店舗ともにヘリウムガスを注入して販売する店舗が多いです。

自分で用意する手間が省けますし、プロが注入してくれるので安心です。当社のオンラインショップでも注入してお届けするサービスを行っております。是非ご利用ください。

サイズ別・風船に必要なヘリウムの量【目安】

当社で取り扱っている製品のヘリウムガスの必要量(目安)をご紹介します。
※当社の製品の場合であり、全ての風船で必要なガスの容量ではありません。あくまで目安としてご覧ください。

 

ゴム風船 10インチ(10L)
12インチ(16L)
フィルムバルーン 36cm(9L)
45cm(16L)
ピュアフォイルバルーン(ハート形) 45cm(13L)

 

ひとつのボンベで何個の風船を膨らませるか、ボンベの容量の選び方などは以下のコラムでご紹介しています。こちらもぜひご覧ください。

 

▶ヘリウムガス(ボンベ・缶)の選び方や膨らませられる数量について

 

【ご参考】45cm シャイニードット

キラキラと輝き、エンボス加工が高級感を感じさせてくれる当社の製品です。シャイニードットの場合、必要なヘリウムガスの容量は16Lです。
ヘリウム 浮力 シャイニードット 商品 フィルムバルーン

キラキラと輝き、エンボス加工が高級感を感じさせてくれる当社の製品です。シャイニードットの場合、必要なヘリウムガスの容量は16Lです。

 

1個だけ膨らませる予定でしたら、缶タイプ(11.6L)を2つ用意すると良いでしょう。(余ったヘリウムガスは、しぼんできたときの補充用としてお使いいただけます。)

 

用意するヘリウムガスは、必ず風船専用のものを選んでください。(変声目的のヘリウムガスは酸素を含む為、浮力が得られません)

ヘリウムの浮力を活かして風船を楽しもう!

風船で使われる浮力について、また実際に使用する際の必要量などについてご紹介しました。

 

ヘリウムガスを使った風船は可愛らしく、パーティーなどのイベントで使用すると非日常的な空間の演出ができます。

 

ヘリウムガスはバルーンショップやオンラインショップなどで販売されている他、店舗によっては購入時に注入するサービスを行っている場合もありますので、利用するのもおすすめです。

 

数量が多い、またイベントの販促ツールとして使用する場合は大容量のボンベの購入がおすすめです。当社でも取り扱いがありますので、御入用でしたらお気軽にお問い合わせください。

当社、エスエージーバルーンズはバルーンメーカーとしてユニークで可愛い風船の製造・販売を行っています。オリジナルバルーンの製造も承っておりますので、特別なバルーンの製造をご希望でしたらぜひご相談ください。(既存の金型を利用したセミオーダーにも対応しています)

 

風船のプロがお客様のバルーン作りを丁寧にサポートいたします。風船のことでお悩みのことがありましたら、お気軽に以下の窓口までお問い合わせください。

 

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